はじめての真空展 − お弁当から宇宙まで

「無」のひとつのかたちである「真空」。物理学の世界では、大気圧よりも圧力が低い状態と定義されますが、古くより人々は「何もない空間」についての思いをめぐらせてきました。古代ギリシアではデモクリトスが真空の存在を主張し、アリストテレスはそれを否定したうえで、後に真空嫌悪(horror vacui)と呼ばれることになる考えを残しました。

近代以降、実際に真空状態がつくれるようになってからは、真空技術は科学、産業、医療、とさまざまな分野を支えてきてました。例えば、病院でレントゲン撮影ができるようになったのも、エジソンが電球を発明できたのも、お茶の間に万国博覧会の映像が流れたのも、魔法瓶の中のお茶が冷めないのも、宇宙の仕組みが少しずつわかってきているのも、真空技術のおかげなのです。

この展示では、真空の科学的な基礎から歴史的な背景、わたしたちの日常への関わり、また、現在東京大学で行われている真空を用いた先端研究まで、その多様な結びつきのかたちをひも解きます。

真空について考えるのがはじめての方も、ずっと考えてきた方も、目に見えない世界の散歩を一緒にたのしんでいただければ幸いです。


開催概要

日時

[第一期] 2016年6月1日(水)〜6月11日(土)
[第二期] 2016年7月13日(水)〜7月23日(土)
[開館時間] 11:00〜19:00
会期中無休
※第一期と第二期の展示内容は同じです。

場所

東京大学生産技術研究所 S棟1階ギャラリーS-1&笠岡シアター

主催

東京大学生産技術研究所 林真空イノベーション基金事業企画室

お問い合わせ先

〒153-8505 東京都目黒区駒場4-6-1 生産技術研究所 総務・広報チーム
03-5452-6017
hayashi-fund☆iis.u-tokyo.ac.jp
メールにてご連絡いただく際は、☆を@に置き換えて送信ください。

アクセス

電車でのアクセス

小田急線/東京メトロ千代田線 代々木上原駅より 徒歩12分
小田急線(各駅停車のみ) 東北沢駅より 徒歩7分
京王井の頭線(各駅停車のみ) 駒場東大前/池ノ上駅より 徒歩10分
※駒場東大前駅直結の東京大学教養学部とは場所が異なりますのでご注意ください。
※日曜日の東京大学駒場リサーチキャンパスへの入構は正門からのみとなります。
京王井の頭線の駒場東大前駅および池ノ上駅をご利用の方も、大変恐れ入りますが、正門からお入りいただけますようお願い申し上げます。